「持たざる者」
著者:金原ひとみ

印象的なタイトルだったので、思わず手に取った。金原ひとみさんは「蛇にピアス」で芥川賞を取って有名な方だね!読んだことあった気がするけど、内容忘れてしまった…。
このブログを始めたきっかけは、こうやってせっかく読んだ本の内容を忘れないようにするためだ!

東日本大震災と海外生活、このふたつがどの話にも絡んで、30代男女の生活を少しずつ変えていく。4人のそれぞれのお話。
引き込まれてしまって、あっという間に読んでしまった。

震災を経験することで、狂気のような考えを持ってしまう人や、海外生活に満足する人しない人…。
どの人も窮屈なような、葛藤や混沌を感じた。金原ひとみさんがそういう表現を得意としているのだろう。理解できる部分と、理解できない部分があったが、文字が詰まっているわりには読みやい本だった。

よく本を読んでて思うのだが、人が言った言葉とか、一語一句覚えてないし、そこまで深堀するかなって思う。ニワトリのアホさをさらして申し訳ない。

4人の登場人物が、思いを掘り下げてゆっくりと味わうような思いを読むと、すごいなと思う。さすが小説家!って感じ。自分なら、~と言われてショックだった。とか1行で終わりそうなところを、何ページにもわたって表現する…。
だからこそ知らない本の中の人物を理解し、共感することができる。

やっぱりこの深い表現が無いと、なぜ主人公がこんなことをしたのかとか理解できないからおもしろくない。親や祖母、育った環境までニワトリはしっかり知りたい。

タイトルも4話目だけ漢字になっており、内容がこの本の中では異質。母として共感できるものの、読むのに少し苦しくなるような、激しさを感じる1話となっている。男性には少し読みにくいかもと思った。

友人に海外で旦那さんと暮らしている人がいるから(旦那さんが仕事で、ついて行っている)、少し入りやすい内容だった。友人から海外の話しを聞いていて、ビザの関係で妻は収入を得ることができないことや、見知らぬ土地での大変さ、楽しさも聞いている。

いつか海外旅行に行ってみたいな~。
ドラえもんの翻訳こんにゃくを食べて、英語話せるようになりたいな!