「線は、僕を描く」
著者:砥上裕將

何気なく手に取った本。一気に読んでしまった!
清々しい気持ちさせてくれる、知らない世界を教えてくれる一冊。

主人公が両親を亡くし、立ち直ることができずにいる中、水墨画を偶然にもすることになり、少しずつ成長していく物語。
水墨がを描いている人に出会ったことが無い!と言いたいところだが、偶然にも今年の春、ある町のイベントで水墨画の展示会をしていた。水墨画を描いているおじいちゃん本人もその場にいた。
今考えると、この本を読んでから水墨画を見てみたかった!その時はさらっと見学した程度で、美しい花が描かれていた程度にしか覚えてないんだよな~。

主人公の孤独、水墨画を描く時の表現が何とも細やかで美しい!個人的に心理描写等は細やかにされている本が好き。こんな気持ちなんだな~とわかるから。

水墨がの奥深さがありすぎて、どうやってこの心理がわかるんだろうと思った。作者本人も絵を描く人なんだろうか。

また読み直したくなる、心理描写と絵を描く時の表現がとても良い。
若い女性も出てくるため、恋愛系が入ってくるかと思ったらそれがない。純粋に水墨画と立ち直る様子がメインで、そちらに集中できる。

両親が亡くなる、という設定は本当に多い。最初でその設定と分かった時またか~とちょっと思ってしまった。後多いのが母親が亡くなる設定。
なぜその設定が多いかと考えると、それだけ親というもの(特に母親)が、子供の成長にとって必要とされているということだろう。

子供を庇護し、共に20年近くを過ごす親というものの不在は、それだけ子供の人生に大きく影響する。その困難を乗り越える、とうことがいかに大変か。困難を乗り越えるってことが人間の成長だからね!ちょっと話しそれた。

この本は続きも出ていたから、また読んでみたいと思う。
心がギスギスしている時に読むのがおすすめ!

投稿者

さとるみのる

管理人のさとるみのるです!なまけもののニワトリだけど、どうにか生きてるよ!

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